idea factory from newspaper 2003 6 30
リスクの管理(risk management)
資産をどのような形で所有するかは、個人の自由ですが、
現金以外で、資産を所有する場合は、リスク管理が必要です。
絶対にしてはならないことは、
現金以外の資産を所有した後は、
まったく無関心になってしまうことです。
これが最悪です。
最悪のケースを例示します。
たとえば、資産を株で運用する場合、
株を買うまでは、よく研究するが、
株を買ってしまうと、その株には無関心になり、
株価の動向を気にしなくなる。
本当は、毎日、株価をチェックすることが必要ですが、
忙しいならば、週に1回は、
買値と現在値をチェックしましょう。
同じことが、外貨にも言えます。
外貨には、為替リスクがあります。
外貨を持っている場合は、
必ず、毎日、為替相場をチェックしてください。
ドルですと、1日、1円以上変動する日もあります。
半月で、5円も変動した時がありました。
1,000ドル所有している人や、
10,000ドル所有している人は、特に注意しましょう。
ユーロについては、トレンドが変化する可能性があります。
現状維持か、トレンドが逆に動く可能性があります。
ドルより、ユーロを注意する必要があります。要注意です。
ドルのチャートは、安定的に見えますが、
ユーロのチャートは、リスクそのものを表現しています。
ユーロに異変が起きる可能性を示唆しています。
いずれにせよ、ドルやユーロを所有している人は、
毎日の為替相場から、眼が離せません。
それから、金額だけですと、
人間というものは、感覚で判断しがちです。
必ず、グラフを作ってください。
手帳に折れ線グラフを作ってください。
このグラフをマメにチェックすれば、資産運用で失敗することはありません。
株については、週に1回、株価をチェックする。
外貨については、毎日、為替相場をチェックする。
これができない人は、株も外貨も、手を出してはいけません。
定期預金の方が、安全です。
ドイツ、減税前倒し(Germany, cutting tax.)
ドイツが、減税で、消費を刺激し、不振の経済をテコ入れする。
ユーロ圏に属していると、財政赤字には、一定の規制があります。
GDPの一定割合に、財政赤字を収めるという規制(協定)があります。
しかし、深刻化するドイツ経済にとって、
協定を守るより、不振の経済をテコ入れする方が先でしょう。
アメリカは、来年、大統領選挙があり、
景気が選挙の争点になりますので、
膨大な財政赤字にかまっているヒマなどなく、
大規模減税で、景気の立て直しを実施します。
ドイツもアメリカも、景気回復に必死です。